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御手洗 潔のブログ 「御手洗潔」は島田荘司の小説の主人公の名前、マルジャンのHN

「ひとにぎりの未来」 星新一  ~刑法がない世界~

先日、民法の研修に参加しました。
講師の方が、
星新一のショート・ショート(ごく短い小説)に、『感謝の日々』という題名で、法律がない日という物語があって、刑法のありがたさが分かるという内容なんだ。」
私は、気になったので、帰宅してから自宅の本棚を調べてみたら、ありました!

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星新一の「ひとにぎりの未来」です。
このうち、『感謝の日々』が講師の言った物語です。
20年以上前に読みましたが、内容を憶えていません。
 
(以下、ネタバレがあります。)
 
何不自由なく生活ができる未来。
欲しいものを全て、地下のパイプを通じて自宅に取り寄せることができる。
ただし、あまりに不自由がないことから、年に数回、政策で、【電気のない日】を設けている。
【電気のない日】は、なにも買えないので、不便であることから、電気に感謝することになる。
2年に1度、【法律のない日】もある。
殺人を犯しても罪に問われないので、嫌いな人を殺しに行ったり、強盗に入られたり、文字どおり無法地帯となる。
人々は、武装して自宅に閉じこもる日になるという。
 
法律について考えさせられるとともに、懐かしく読みました。(了)